コラム

2016年11月16日(水)

  • 日記・コラム・つぶやき

憲法審査会での意見表明をしました。


いよいよ憲法審査会が参議院議員選挙が行われて以降はじめて各党が意見表明を行いました。
1回目の11月16日、私が民進党の考え方を述べさせていただきました。
ポイントは次の3点です。
・立憲主義及び、「国民主権」「基本的人権の尊重」「平和主義」を堅持する。
・そのうえでわが党は未来志向の憲法を国民とともに構想すること。
・憲法審査会は憲法違反や立憲主義・法の支配の在り方を調査する委員会でなければならないとの観点から安保法制もその違憲性を審議すべき。

ということを主張させていただきました。

以下に全文をご紹介いたします。

会派を代表いたしまして、本日議題であります憲法に対する考え方について発言させていただきます。
 我が民進党の結党宣言では、「自国の安全と世界平和をどのように実現するかが問われる中、憲法の平和主義がないがしろにされ、立憲主義が揺らいでいる。」との危機感が示されています。
 そして、綱領においては、私たちの目指すもののトップとして自由と民主主義に立脚した立憲主義を守ることを掲げ、「私たちは、日本国憲法が掲げる「国民主権」「基本的人権の尊重」「平和主義」を堅持し、自由と民主主義に立脚した立憲主義を断固として守る。象徴天皇制のもと、新しい人権、統治機構改革など時代の変化に対応した未来志向の憲法を国民とともに構想する。」としています。
 さらに、綱領を踏まえて作られた民進党政策集二〇一六における憲法の基本姿勢では、憲法と、それがよって立つ立憲主義との関係について、「憲法は、主権者である国民が国を成り立たせるに際し、国家権力の行使について統治機構の在り方を定めたうえで一定の権限を与えると同時に、その権限の行使が国民の自由や権利を侵害することのないよう制約を課すものであって、時の権力が自らの倫理観を国民に押しつけるものではない」と明確に述べています。
 その一方で、安倍内閣や与党議員からは、立憲主義とは政府を縛るものであるとの、この言わば世界常識とも言える認識に対して、それはかつて王権が絶対権力を持っていた時代の主流的な考え方といった主張や、昔からある学説なのでしょうかといった主張などがなされていますが、こうした政府・与党の主張は、立憲主義を理解していない無知から来るものであると思わざるを得ません。しかも、単に無知で済む話ではなく、政府・与党のこうした批判は立憲主義の危機であり、国民の危機と言うべきものであります。
 このような未曽有の危機に対して、我が民進党は「自由と民主主義に立脚した立憲主義を断固として守る。」との決意を表明し、国民に約束をしているのです。
 また、自民党は平成二十二年の綱領に、「日本らしい日本の姿を示し、世界に貢献できる新憲法の制定を目指す」という項目を設け、平成二十四年四月には日本国憲法改正草案を発表しておりますが、この草案を見ると、改正十三条など、基本的人権を公益及び公の秩序で制約した上で、基本的人権が永久の権利であることをうたった憲法九十七条を削除し、さらには、前文の平和主義を全て削除するなど、立憲主義や憲法の基本原理そのものを否定する内容を中心に、そのほとんど全ての項目について改正案を提示しています。
 新しい憲法を作るんだ、全ての項目についてこのような改正が必要なんだとする自民党の姿勢を見ると、自民党は現行憲法を評価せず、むしろ否定しているのではないか、現行憲法を破棄したいのではないかと疑問に感じます。自民党の議員の多くが押し付け憲法論を声高に主張するのもその証左ではないでしょうか。
 なお、憲法は主権者である国民のものであり、自民党の改正草案のような、基本原理をも含めた憲法の全部改正の発議を国会が行う権限は憲法のどこにも見出すことができないのであります。
 我が民進党は、現行憲法は戦後日本の発展と平和国家構築に多大なる貢献をしてきたと考えており、さらに、今後も現行憲法の国民主権、基本的人権の尊重、平和主義の理念は国民の生命、自由、権利、財産を守る上で不可欠であり、果たすべき大きな役割があると認識しております。このような現行憲法の三つの理念のうち、特に平和主義については、民進党結党宣言にもあるように、立憲主義と同様、強い危機感を持っております。
 そのため、さきの参議院通常選挙の選挙公約である国民との約束の中で、憲法の平和主義を守る重点政策として、一、昨年成立した安全保障法制を白紙化します、二、平和主義を脅かす憲法九条の改正に反対しますなどの約束を国民とさせていただきました。
 その中でも、安全保障法制については、現政権は意図的、便宜的に憲法解釈を変更し、曖昧な要件で集団的自衛権の行使を認めました、このことは、憲法で国民が国家権力の行き過ぎた歯止めを掛ける立憲主義と、憲法九条の平和主義を揺るがすものです、絶対に認められません、昨年成立した安保法制の白紙撤回を求めますとしています。
 特に、この集団的自衛権の解釈変更は、いわゆる昭和四十七年政府見解の恣意的な読替えという、法解釈ではない単なる不正の手口によるものであることが安保国会で完全に立証されていると感じます。
 つまり、安倍内閣は、解釈変更の唯一の合憲の根拠として、昭和四十七年政府見解の中に限定的な集団的自衛権を容認する憲法九条解釈の基本的な論理が明確に示されていると主張していますが、この見解の作成者である吉國一郎内閣法制局長官による、作成契機となった僅か三週間前の、憲法九条の下では個別的自衛権しか行使できず、集団的自衛権行使は違憲との国会答弁などからは、どこをどう読んでも安倍内閣の読替えは正当化し得ないのであります。
 この点、安保国会においては、濱田邦夫元最高裁判所判事が、日本語を普通に理解する人のみならず、法律的訓練を受けた専門家から見たならば、とてもそのような読み方はできない、読みたい人がそう読んでいるだけであって、裁判所に行って通るかといえば、通らない、法匪というあしき例であるなどと陳述し、宮崎礼壹元内閣法制局長官においても、黒を白と言いくるめる類いなどと述べ、それぞれ明確に違憲と断じているのであります。
 ここで先輩、同僚議員の皆様に申し上げます。
 私たち全国会議員は、憲法九十九条によって憲法尊重擁護義務を負っています。そして、国会法百二条の六は、憲法審査会の役割を、日本国憲法及び日本国憲法に密接に関連する基本法制について広範かつ総合的に調査を行うとしています。すなわち、我が国の憲法審査会は、改憲の議論の前に、そもそも憲法違反や立憲主義、法の支配の在り方を調査する委員会でなければならないのであります。
 この点、自民党及び公明党も賛成の上、成立した平成二十六年六月十一日の我が参議院憲法審査会の附帯決議第一項及び第二項については、立憲主義及び国民主権、基本的人権の尊重、恒久平和主義の基本原理に基づいて徹底的に審議を尽くすと明記し、これら憲法と国会法の条項の趣旨を我が審査会の任務として明記しているのであります。
 法解釈ではない不正の手口による解釈変更とそれに基づく安保法制を放置して、我が憲法審査会が改憲の議論を行うことは絶対に許されません。私は、良識の府、参議院の存立に向けて、我が憲法審査会が国民のための憲法保障機能を全うするよう皆様に呼びかけていくつもりであります。
 最後に、我が民進党は、自民党と異なり、現行憲法を高く評価し、その役割は今後ますます重要度が高まると考えています。
 しかし、いかなる法も未来永劫に完璧ではありません。時がたつにつれて改めるべき点が生まれることは当然にあり得ます。そのように改めるべき点が生じ、我が憲法審査会において徹底的に審議を尽くした結果、附帯決議第三項にある立法措置によって可能とすることができないとの判断に至ったならば、憲法であっても改正するべきであり、そういう意味で、党綱領において「未来志向の憲法を国民とともに構想する。」と述べ、そうした議論を既に始めています。
 まずは現行憲法を正しく評価し、その上で憲法を守ることが今求められていると思います。特に、国民主権、基本的人権の尊重、平和主義の理念は堅持されるべきであり、自由と民主主義を基調とした立憲主義は断固として守るべきこと、そのために憲法審査会で徹底した憲法違反の調査もまた審議を尽くすことを重ねて述べておきます。
 以上でございます。ありがとうございました。

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白しんくんにメールを送りたくなった(返事とホームページ記載は期待しないけど)